あらゆることが自動化する時代へ

プログラミングの台頭であらゆることが自動化する時代へ

プログラミングによって様々なことが機械で代替できる時代がきました。この流れは、今後ますます加速していくでしょう。

現在でも、食洗機や洗濯機、ロボット掃除機などもそれまでは人の手で行われてきたことが機械によって代替されています。これらの機械が出てきたことによって、家族との時間や読書など、自分たちがやりたいことに時間が割けるようになったのではないでしょうか。

生活に欠かせなくなりつつあるこれらの機械は、今後も進化を遂げ、生活を豊かにしていきます。この機器の性能を支えているのがプログラミングです。この文章を読んでいる方の中には、これからの時代、英語と同様にプログラミングスキルが求められると感じている方も多いのではないでしょうか。

プログラミング教育だけではいけない理由

プログラミングというと、小学校のプログラミング教育の義務教育化という言葉に流されて、「うちもプログラミングを習わせるべきかしら」と頭を悩ませてしまいがちです。私自身も、「子供には小さい時からプログラミングに親しめる環境を整えてあげたい」と思っていました。

しかし、子供を産んで感じたのは、プログラミングはあくまで道具であって本当に重要なのは「プログラミングを使って何をするか」という点です。この部分をおざなりにしては、プログラミング教育を受けても宝の持ち腐れになります。

プログラミングを学ぶ意欲を左右する大切なこと

プログラミングのような便利な道具は人生を豊かにしますが、それが何のために使われるのかという目的を失っては学ぶ意欲に火がつきません。

私自身、中学から高校にかけて数学がとても苦手だったのですが、それが大学に入ってから苦手意識はなくなり、研究論文では数学の知識がないと扱えない人工知能を使った画像認識のプログラミングをするまで知識を広げることができました。

この理由は何なのか、と考えてみると、いま学んでいることが社会にどのように役に立つのかイメージできるか否かの差なのだとわかりました。

なので、私が子供達にプログラミングを教える時には、「解決したい問題は何なのか」「その問題をプログラミングを使った時にどんなメリットがあるのか」について考えさせながら、プログラミングを学ばせたいと思っています。

プログラミングと一緒に問題意識を持つ習慣づくりが鍵

しかし、急に子供達に「今の世の中、どんな問題があるのかな」と問いかけをしてみても、答えようがないのは当たり前の話です。

そこで、1日5分でも「社会について考える機会」を設けたいと思っています。そうすることで、社会について考える癖がつき、その背景にある因果関係を考える訓練になります。この繰り返しが、問題意識を育み、問題を発見する力につながります。

問題を見つけた後は、問題をどう解決するかについてブレストしていき、様々なアイディアを試す訓練をしたいと思っています。この工程を経て、アイディアを出すコツやアイディアを試行錯誤する楽しさ・苦しさを学ぶことが、大人になった時に活きてくると感じています。

逆にいうと、この「問題発見」と「問題解決」が「プログラミング教育」とセットになっていない場合、スクラッチなどのプログラミングを一時的に体験しても、その子の人生にとって本当に活かせるスキルにはならないと感じています。