プログラミングは論理思考の積み重ね
プログラミングは、論理的にものごとを考える能力が問われます。なぜなら、プログラミングによって動かしたいコンピュータが、論理的に命令しか受け付けてくれないからです。逆にいうと、曖昧な表現や一を聞いて十を知るといったことが苦手なのがコンピュータです。
しかし、小学生くらいの子供にとって論理的に物事をとらえ、それをプログラミングに落とし込んでいくのは難易度が高いことだと言われています。
そこでプログラミングをもっと直感的に映像(ビジュアル)を使って楽しみながら学ぶことができるツールがスクラッチです。
スクラッチで何ができるの?
スクラッチではアニメーションやゲームが作れる
これからの時代は「ないものは作る」という時代になるでしょう。これはつまり、ゲームが好きという子供よりも、ゲームを作るのが好きという子供が増えてくるようなものです。
実際に、スクラッチを使って自分で考えたアニメーションやゲームを作っている子供たちは世界中にたくさんいます。(スクラッチの利用者数)
日本では、まだそういった「自分で作る」という子供は少数派ですが、プログラミングが2020年に義務教育に盛り込まれ、プログラミング自体が身近な存在になることで、「自分で作る子供たち」が増えていくことは間違いありません。
自分でゼロから始めるゲーム作りにはまってしまうと、その面白さから離れられなくなるという子供は今後増えていくと考えられています。
スクラッチの構成要素と仕組み
1.ブロック
スクラッチの要素としてまず挙げられるのは「ブロック」です。
このブロックと言われる要素は、コンピューターに動きを命令できる機能があります。このブロックをうまく組み合わせることによって、コードと呼ばれえる命令文(多くが英語使用)を直接書き込まずにプログラミングすることができます。
ブロックの例
- ○歩動かす
- ○度回す
- もし、端に着いたら跳ね返る
2.スプライト
スクラッチの要素の2つ目として「スプライト」があります。
スプライトとは、スクラッチで動かすことができる画像(キャラクター)をさします。デフォルトで設定されているスプライトは猫です。
スプライトの例
スプライトには、様々な種類があります。例えば、動物・文字・人物など多くのスプライトがライブラリーに用意されています。
オリジナルのスプライトを追加する方法
様々なスプライトがすでに準備されていますが、オリジナルのスプライトを追加することも可能です。
スプライトを描いて追加する
スクラッチには、新しいスプライトを描く機能があります。スプライト画面の右上に表示されている4つのアイコンのうち、左から2つ目のペンのアイコンをクリックすると新しいスプライトを描く画面が右手に表示されます。
ファイルからスプライトを新規追加する方法
自分の撮った写真やもらった画像からスプライトを追加する方法もあります。
- まずは使用したい画像や写真を使っているコンピュータデバイスに保存します。
- そのあと、スクラッチの編集画面の左下にあるスプライト画面の右上にある4つのアイコンの右から2つ目のアイコンをクリックします。
- 次に追加したい画像ファイルを選択して「開くボタン」をクリックするとスプライトを新規追加することができます。
スプライトには背景をつけることができる
デフォルトでは背景は白い画面になっています。
しかし、ライブラリーに用意された背景から1つを選択すると、スプライトの背景を設定することができます。
ライブラリーに用意された以外の背景をオリジナルで作成してアップロードすることもできます。
3.音
スクラッチを構成する要素の3つ目は「音(音楽)」です。
スクラッチには、作成したアニメーションやゲームに音楽をつけることができます。
スクラッチの画面右側にある3つのタブの中に「音」というタブがあるのでクリックします。デフォルトで用意されている音は「ポップ」という2秒ほどの音です。
この音は、編集や効果をつけることができます。効果には、フェードイン・フェードアウト・大きく・小さく・無音・逆向きの6種類があります。
音を増やしたいときは、すでにスクラッチ内のライブラリーに用意されている「人・動物・楽器・効果」などの音を追加することができます。
また、自分で作成した音楽や友達にもらった音を使いたい場合は、ファイルからアップロードすることもできます。
その他にも、スクラッチ画面で音を録音して使うこともできます。
このように、スクラッチは3つの要素(ブロック・スプライト・音)を使ってアニメーションやゲームを直感的に作ることができるプログラミングツールです。