小学校のプログラミングツールには様々なものが用意されています。その中でも、もっとも有名なのがScratch(スクラッチ)ではないでしょうか。
Scratch(スクラッチ)の歴史
スクラッチの始まりは2006年(平成18年)
スクラッチの始まりは2006年(平成18年)です。子供でも直感的にプログラミングできることを最大の目的に開発されました。
スクラッチを開発したのは、MITラボ(米国マサチューセッツ工科大学 (MIT) 建築・計画スクール内に設置された研究所)です。
2013年(平成25年)にScratch2.0にアップデート
その後、2013年(平成25年)にScratch2.0にアップデートされ、ネット環境を通して使用することができるウェブアプリケーションとして公開されました。ネット環境に繋がっていれば、どこでもプログラミングを始めることができる点が最も大きいアップデートです。また、ユーザー同士のコミュニティにアクセスすることができ、世界中にいるスクラッチユーザーの作品を見たり、スクラッチで作ったプログラミングを自分のパソコンにダウンロードしてプログラミング内容を編集することができます。
2018年には、Scratch3.0プレビュー版が公開
2018年には、Scratch3.0プレビュー版が公開されており、これが現在のところ最新のバージョンになります。
このように何度かのアップデートを経て、子供が視覚的に楽しみながらプログラミングを学べる工夫がつまった言語として知られるようになりました。
Scratch(スクラッチ)の利用者数は3300万人以上
Scratch(スクラッチ)は、子供むけプログラミング言語としてもっとも有名な言語ですが、実際の利用者数はどれほどいるのでしょうか。2018年11月時点では、3300万人以上の利用者がおり、その利用者数は年々増え続けています。
その利用者数は、Scratch2.0がアップデートされた2013年あたりから急増していることがわかっています。
Scratch(スクラッチ)のメインユーザーは10代
Scratch(スクラッチ)を利用しているユーザー年齢は、以下のグラフからもわかるように10代がメインとなります。
ちなみにScratch(スクラッチ)は8~16歳を対象に作られており、
また、スクラッチ利用者の多い国はアメリカ合衆国が最も多く、スクラッチユーザーの45%を占めています。日本でも34万人以上の利用者がおり、その数は年々増加しています。意外に思われるかもしれませんが、オーストラリアのスクラッチユーザー率は3.8%を超えており、これはアメリカ合衆国の次に多いことになります。
この他、150カ国(国や地域を含む)で利用されています。
Scratch(スクラッチ)の特徴
Scratch(スクラッチ)には大きく3つの特徴があります。
1 ゲーム、アニメーション作品が作れる
子供が遊んでいるゲームやYouTubeなど、ITやシステムを使った遊びはあふれています。一方で、それらのツールがどのように作られているかを知る機会はまだまだ少ないのが現状です。
Scratch(スクラッチ)なら、ゲームやアニメーションを直感的・視覚的にプログラミング的思考を使って作り手になることができます。
2 作った作品をコミュニティで公開できる
Scratch(スクラッチ)で作成したゲームやアニメーションなどの作品は、世界中にいるScratch(スクラッチ)ユーザに向けて公開することができます。
また、他のユーザが作成した作品もチェックすることができます。
特質している点は、他のユーザが作った作品を自分のパソコンなどにダウンロードして改造できるという点です。様々な作品に触れることで、「自分ならもっとこうしたい!」を形に変えることができます。
3 無料で使える
どんなに優れたプログラミング言語でも、利用するのに高い値段を払わなければいけないとなると使うのを躊躇したくなります。
この点においても、ネット環境さえ整っていれば、Scratch(スクラッチ)を無料で利用することができます。
Scratch(スクラッチ)の使用方法
ネット環境につなげて利用する
ウェブアプリケーションであることが特徴の一つであるScratch(スクラッチ)は、ネット環境さえあればいつでも始めることができます。特別な準備は必要ありません。
- https://scratch.mit.edu/projects/editor/にアクセスする
パソコンにダウンロードして利用する
ネット環境につながっていなネット環境につながっていなくてもScratch(スクラッチ)を利用することができます。
- Scratch 2.0オフラインエディター ダウンロードページを開く
- Adobe AIR最新版をダウンロードする(すでにダウンロードされている場合はこのステップは必要ありませんので無視してください)
- Scratch 2.0オフラインエディターをダウンロード/インストールします。
ダウンロードが完了したら、お使いのパソコンでScratch(スクラッチ)を利用することができます。