藤井聡太二冠の記録達成から見るAIとの付き合い方

こんにちは、any城下です。最年少棋士・藤井聡太二冠(18)が、最年少二冠・八段昇段を果たしましたね。その偉業もさることながら、彼の佇まいだけでも十分人を惹きつける何かを感じずにはいられない城下です。

「封じ手」に見る藤井聡太二冠とAIの付き合い方

「飛車を切る」という思い切った封じ手が話題になっていますが、この一手を打てた背景には、藤井聡太二冠が将棋の勉強時にAIを積極的に活用していることが関係していると感じます。

藤井棋聖の封じ手は「△8七同飛成」リスクが高くて通常は打てないと言われるがAIでは「最善の一手」だった

実は、藤井聡太二冠にかかわらず、ベテラン棋士の間でもAIは将棋の研究に欠かせないものになっているそうです。

超人たちの脳みその中をうかがい知ることはできませんが、今回藤井二冠がとった封じ手はAIによると「最善の一手」だったそうで、AIの計算能力に匹敵する決断を人間でありながら決断する藤井聡太二冠のすごさを痛感したニュースでした。

このニュースからも分かるように、今後様々なことを決断する際にAIは人間の補助・補完に使われたり、AIを使って能力を向上することに使われていくでしょう。

実際に藤井聡太二冠にとってAIやコンピュータは一人の相棒のような存在になっていると感じます。それを表すように「タイトル戦が一区切り、自宅に帰ってやりたいことは?」という記者の質問に「パソコンを1台、組みたいなと思います。」と答えています。

将来、AIやコンピュータを相棒にするためには

藤井聡太二冠のように、AIやコンピュータを相棒にするためにはどうすればいいのでしょうか。一つは、AIやコンピュータの特性を知ることにあります。そしてその特性を知るためには、仕組みを理解する必要があります。しかし、それらを理解するための魔法の一言は存在せず、ステップバイステップでその概念や利便性を理解する必要があります。

その方法としておすすめなのがプログラミングです。

プログラミングを通して、AIやコンピュータがどんなことに優れた特性を持っており、その特性を自分の仕事ややりたいことにどう結びつけられるのかがわかれば、相棒のように力を発揮してくれることは間違い無いでしょう。

ここで大切なのは、AIやコンピュータの仕組みを知ることよりも「目的意識」だということです。目的を失って知識や技術だけを持て余していてもしょうがありません。お子さんがやりたいことや興味のあることに合わせてAIやコンピュータに触れる機会があることが重要と感じています。

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自分の興味のあることを元にプログラミングを進めていくので、学びのスピード・質ともに高くなることはいうまでもありません。また「自分の学びやすい方法で学べる」環境があることが、子供達の自己肯定感にもつながり、こうでなければいけないという既成概念を取り払い、本来の自由な発想を伸ばすことができます。

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あらゆることが自動化する時代へ

プログラミングの台頭であらゆることが自動化する時代へ

プログラミングによって様々なことが機械で代替できる時代がきました。この流れは、今後ますます加速していくでしょう。

現在でも、食洗機や洗濯機、ロボット掃除機などもそれまでは人の手で行われてきたことが機械によって代替されています。これらの機械が出てきたことによって、家族との時間や読書など、自分たちがやりたいことに時間が割けるようになったのではないでしょうか。

生活に欠かせなくなりつつあるこれらの機械は、今後も進化を遂げ、生活を豊かにしていきます。この機器の性能を支えているのがプログラミングです。この文章を読んでいる方の中には、これからの時代、英語と同様にプログラミングスキルが求められると感じている方も多いのではないでしょうか。

プログラミング教育だけではいけない理由

プログラミングというと、小学校のプログラミング教育の義務教育化という言葉に流されて、「うちもプログラミングを習わせるべきかしら」と頭を悩ませてしまいがちです。私自身も、「子供には小さい時からプログラミングに親しめる環境を整えてあげたい」と思っていました。

しかし、子供を産んで感じたのは、プログラミングはあくまで道具であって本当に重要なのは「プログラミングを使って何をするか」という点です。この部分をおざなりにしては、プログラミング教育を受けても宝の持ち腐れになります。

プログラミングを学ぶ意欲を左右する大切なこと

プログラミングのような便利な道具は人生を豊かにしますが、それが何のために使われるのかという目的を失っては学ぶ意欲に火がつきません。

私自身、中学から高校にかけて数学がとても苦手だったのですが、それが大学に入ってから苦手意識はなくなり、研究論文では数学の知識がないと扱えない人工知能を使った画像認識のプログラミングをするまで知識を広げることができました。

この理由は何なのか、と考えてみると、いま学んでいることが社会にどのように役に立つのかイメージできるか否かの差なのだとわかりました。

なので、私が子供達にプログラミングを教える時には、「解決したい問題は何なのか」「その問題をプログラミングを使った時にどんなメリットがあるのか」について考えさせながら、プログラミングを学ばせたいと思っています。

プログラミングと一緒に問題意識を持つ習慣づくりが鍵

しかし、急に子供達に「今の世の中、どんな問題があるのかな」と問いかけをしてみても、答えようがないのは当たり前の話です。

そこで、1日5分でも「社会について考える機会」を設けたいと思っています。そうすることで、社会について考える癖がつき、その背景にある因果関係を考える訓練になります。この繰り返しが、問題意識を育み、問題を発見する力につながります。

問題を見つけた後は、問題をどう解決するかについてブレストしていき、様々なアイディアを試す訓練をしたいと思っています。この工程を経て、アイディアを出すコツやアイディアを試行錯誤する楽しさ・苦しさを学ぶことが、大人になった時に活きてくると感じています。

逆にいうと、この「問題発見」と「問題解決」が「プログラミング教育」とセットになっていない場合、スクラッチなどのプログラミングを一時的に体験しても、その子の人生にとって本当に活かせるスキルにはならないと感じています。

小学生のためのプログラミング基礎

小学生のプログラミング基礎について

2020年に小学生に対してプログラミング教育が義務化されます。このことを受けて、小学生にまず教えるべきプログラミングの基礎とはどんなもので、どのような方法で基礎を教えることが求められているのか気になっている方が増えています。

特に、実際に教育現場で小学生にプログラミングを教えなければいけない教員の方や、これからプログラミング知識は必須だとお気付きの親御さんにとって、小学生にとってプログラミング教育をどのように進めていくのか、提供していくのかというのは一大問題ではないでしょうか。

小学生のプログラミング基礎とは?

小学生にとってプログラミング教育の基礎は何が該当するのか見当もつかない方がほとんどだと思います。

新小学校学習指導要領では、小学生のプログラミング教育で育成したい資質・能力について以下の3つを示しています。

  1. 知識及び技能
    • 身近な生活でコンピュータが活用されていることを知る
    • 問題の解決には必要な手順があることに気づく
  2. 思考力、判断力、表現力等
    • 発達の段階に即してプログラミング的思考を育成する
  3. 学びに向かう力、人間性等
    • 発達の段階に即して、コンピュータの働きを、よりよい人生や社会づくりに生かそうとする態度を涵養する

小学生のプログラミング基礎の育成方法

また、3つの資質・能力(1.知識及び技能、2.思考力、判断力、表現力等 3.学びに向かう力、人間性等)の育成方法について以下のように規定しています。

「児童がプログラミングを体験しながら、コンピュータに意図した処理を行わせるために必要な論理的思考力を身に付けるための学習活動」を「各教科等の特質に応じて」「計画的に実施すること」と規定しています。

小学校プログラミング教育の手引(第一版)より

この新小学校学習指導要領を読み解くと、「各教科の中でプログラミング教育を実施する」ことが明示されており、プログラミングのための教科が新しくできる訳ではないことに気づかされます。

実際に、新小学校学習指導要領では、以下の様な図を用いて各教科(算数・理科・音楽・特別活動など)の中でプログラミング教育が実施されることをイメージしています。

例えば、指導例A-①では、算数の時間に正多角形の作図を小学校5年生の時にプログラムを使って行う、などの方法が示されています。

小学校プログラミング教育の手引(第一版)より抜粋

この様に、小学校プログラミング教育の手引を見ると、成績に直結しないプログラミング教育は、塾に通わせてまで特別に学ばせる必要はない様に感じる親御さんもいるかもしれません。

しかし、実際にはプログラミングを得意とするか否かで、その後の人生に大きく影響をおよぼすのではないかと言われる様になっています。(詳細はシンギュラリティについてチェックしてみてください)

小学生にプログラミングを学ばせるなら最初が肝心

小学生にプログラミングの基礎を学ばせる際に重要なポイントが、「プログラミングに苦手意識を持たせない」ということです。

最初にプログラミングに苦手意識を持つと、後々プログラミングに接しない人生を選択しがちです。これは、英語を苦手とする人にとっては体験済みではないでしょうか。

しかし、これからの時代は、プログラミングが得意な方が有利であることは間違いありません。

だからこそ、プログラミング基礎を学ぶ時に大事なのは、プログラミングを好きになってもらうこと、楽しむことができること、苦手意識を持たないこと、が大切になってきます。

では、小学生がプログラミング基礎を学ぶ時に苦手意識を持たないようにするためにはどのようなことが重要になってくるのでしょうか。

小学生がプログラム基礎でつまづかない5つのポイント

プログラミング教育の基礎段階でつまづかない様にするためには以下の5つのポイントを押さえておくと良いでしょう。

  1. 難しいと思わせない
  2. プログラミングを通して、どんなことができるのかがわかる
  3. 実際にプログラミングを描いて動かしてみる
  4. プログラミングで作った物を他の人に見てもらう(外からの評価を受ける)
  5. プログラミングの評価を受けて、改善する機会を設ける

AIがもたらす未来ー自動車産業ー

自動車の自動運転と聞いて、そう驚く人もいなくなってきています。実際に、東京オリンピックが行われる2020年には、公共交通手段であるバスなどの一部は、自動運転で走行されることが検討されており、AI技術の一端を担っている自動運転技術はもう身近な存在になりつつあります。

そんな時流の中、AI技術を使った自動運転技術が今後の自動車産業にどのような影響を与えていくのか、また自動車の産業構造がどのように変貌していくと考えられているのか、について様々なところで議論されています。

なぜなら、日本の産業を支える車業界で業界トップクラスの企業が、その規模を維持できなくなる事態がAI技術(もっと言えば自動運転技術)によって引き起こされる可能性が示唆されているからです。これは、車産業を担っている日本企業、強いては日本経済にとって大きな脅威と言えるでしょう。この脅威を見据えて、今後のビジネスモデルや産業構造の変貌を捉えたものだけが生き残れる・・・そんな時代がすぐそこまで来ているのです。

自動運転が当たり前になるために

自動運転が当たり前の世の中になるためには、いくつかのステップを踏む必要があります。一つは、自動運転でも安全に走行できる技術の革新です。この技術革新を提供する企業がどこになるのか、どの企業がこの市場のポジションを取るのかは、まだ神のみぞ知るところですが、実際にAI技術の最先端で活躍する人の中では、幾つかのシナリオが出来上がっているようです。

安全な自動運転技術の市場を狙う世界の企業

自動車の自動運転が世の中にとって当たり前になるためには、安全な自動運転技術が開発される必要があります。現在、世界中で安全な自動運転技術の競争が起こっており、今まで自動車産業に全く関係の無かったGoogleやFacebook、また自動車業界ではまだ新人にあたるテスラモーターなどが「自動運転技術(AI技術)」のために日々実験を行い、安心安全に使える自動運転技術に磨きをかけています。

これらの技術を「より早く、安全に、安定的に提供」できれば、自動運転技術の市場を取ることができます。そのためには、AI技術を支えるアルゴリズム(コンピューターへの命令内容)×自動車のメカ技術×自動運転に関するデータ量において1番を取っていく必要があると言われています。

AI技術を支える人材の囲い込み

GoogleによるAI人材の囲い込み

自動運転技術を支えるAI技術(よいアルゴリズム)は、それを作れる人材の量・質という要素を欠かすことができません。そこで、Googleでは人工知能を専門とする専門家の囲い込みに余念がありません。現在、Googleでは1000人規模でAI技術者が活躍しています。これは、一つの大学に在学する人工知能の専門家数をはるかに超えています。

FacebookによるAI人材の囲い込み

次に有名な企業はFacebookです。Facebookに在籍する人工知能を専門とする専門家の数は500人単位と言われています。これだけ、世界をリードする企業が新しい産業革命を担う人工知能を支える人材の囲い込みをしている中、日本企業は遅れをとっていると言わざるを得ません。

このようにAI人材の囲い込みの事例を一つとっても、自動運転技術を先行する企業がどこなるのか自ずと決まってくるのでは・・・という話も出ています。いうまでもなく、今まで自動車業界を牽引してきた日本企業の名前が挙がることはありません。これが、どのような打撃を日本に与えるのか、想像するだけで怖くなるほどです。

日本でAI技術者の育成が本格始動

このような背景もあり、日本でも、自動運転技術(AI技術)を飛躍的に向上させると期待されているモデルとなっている「ディープラーニング」に特化したディープラーニング協会というものが2017年6月1日に設立されました。このディープラーニング協会では、AIに関する人材育成、またその人材をマネジメントする経営者層のAIリテラシーを向上させることを目的の一つとして掲げています。これらの目的を達成するために、ディープラーニングに関する検定を行っており、徐々にAI技術が日本の世の中に浸透する活動を進めています。

一般社団法人日本ディープラーニング協会